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カメラファンならツァイスイコンという名前を聞いてコンタックスを想像しない人はいないでしょう。もはやそれは、カメラファンの中では常識となっています。しかし、コンタックスは第2次大戦前までのツァイスイコンの高級機であり、戦後はコンタレックスがコンタックスにおける商品コンセプトを受け継いでいます。
戦後のツァイスイコン最後の高級機、コンタレックスは世界初の露出シャッタースピード連動一眼レフであり、世界初の量産レンズシャッター一眼レフでもある画期的なカメラなのです。

コンタックスに始まるツァイスイコンの超高級カメラ路線はコンタレックスに到達。ツァイスイコンのカメラの特徴として、コンタックスからも伺い知ることができる怪物性は、コンタレックスではより明確に表現されていました。その怪物性の正体は、ツァイスイコンの体質なのです。
ツァイスイコンは、カールツァイス財団の傘下においてイカ、エルネマン、C.P.ゲルツ、コンテッサ・ネッテルの4社が、合併したことでできた企業です。元々4社とも高い技術力を持っていたのですが、合併後、それらの技術はお互いに融合することなく、それぞれが独自の技術として成長し続けたのです。そのため、ツァイスイコンの出すカメラは1台1台がまるで別の企業で開発されたのではないかと思わせるほどの非連続性を見せています。
これまでのカメラの歴史において、多くの企業が目指したのは露光の自動化とオートフォーカスです。1958年発売のコンタレックスTは、露光計と絞り、そしてシャッタースピードの連動という歴史的課題を、コンタレックスの記念すべき1作目で実現してしまったのです。
このような突飛な開発により、この後もコンタレックスは飛躍的に発展し、時代の先を進むことができました。そして、怪物という印象を引き続き多くの人に与え続けたのです。

コンタレックスのデビュー機であり、世界で最初に絞りとシャッタースピードに連動する露光計、セレン光電池式連動露出計を内蔵したカメラでもあります。
カメラ前面には丸い露光計の受光窓があり、このカメラの独特の外観を形成しています。しかし、この中には絞りがありレンズの絞りと連動しています。
高性能なカメラではありますが、現在中古市場では、在庫が多々出回っており、手ごろな値段で購入できます。

1960年に出たコンタレックスSpecialは、T型と同様の内部構造を持ちつつも露出計が取り除かれ、ファインダーが交換式とされています。主に学術用として設計されているためルーペが内蔵されていたり、顕微鏡撮影に便利な胸高ファインダーとの交換も可能。
コンタレックスのシリーズにおいては一番安価でしたが、製造台数が1500台と少ないため、現在では希少性が高く、中古市場ではかなり高値がつくことで有名なカメラです。

1966年に出たコンタレックスProfessionalより、外部・内部において別メーカーのカメラと勘違いしてしまうほど徹底的な変更が加えられました。
露出計が取り除かれたのは勿論、ファインダーの視野率や、巻き上げ機構とシャッターメカニズムも大幅に改良されて、動作が非常に滑らかになりました。

1967年に出たコンタレックスSuperは、外観はProfessionalと変わらないながらもCdS露光計を組み込んだことによりTTL開放測光を可能にしました。
また、シャッターボタンは独特な滑らかさを感じ、ギヤーの連動によるシャッター音はツァイスならではの崇高さを感得します。